Azureには、AIの機能がたくさん用意されています。でも学び始めると、「文章の要約は?」「画像を作りたいときは?」「書類から項目を抜き出すには?」——結局どのサービスを使えばいいの?と、名前が多すぎて迷子になりがちです。この記事では、AI-901(Microsoft Azure AI Fundamentals)の出題範囲に沿って、「用途(やりたいこと)→ 使うサービス」を1枚のマップに整理します。AzureもAIも初めての方でも、読み終わるころには「この場面はこれ」と即答できるようになります。
- すべてのAIサービスは「Microsoft Foundry」という1つの器の中で使います。まずここが土台です。
- 用途は大きく4つに分かれます:①生成・会話・エージェント ②テキストと音声 ③画像 ④情報抽出。
- 迷ったら、下の「用途→サービス早見マップ」を見れば、どのサービスを選べばよいか一発で分かります。

まず大前提:すべては「Microsoft Foundry」の中
個々のサービスを見る前に、いちばん大事な土台をおさえます。それが Microsoft Foundry(マイクロソフト・ファウンドリー) です。
この記事で登場する Language・Speech・Vision・Content Understanding といった各サービスも、すべてこの Microsoft Foundry の中から呼び出して使います。「AIの仕事はぜんぶ Foundry という1つの工房でやる」——まずこのイメージを持ってください。
① 生成・会話・エージェント
1つ目のグループは、文章を作ったり、会話したり、AIに仕事を任せたりする用途です。AI-901でもっとも配点が大きい「Foundryでの実装」の中心になります。
- 生成AI/チャット:AIモデルに
responses.createという呼び出しで指示を送ります。instructionsが「役割(どんなAIとして振る舞うか)」、inputが「質問・お願い」です。 - 会話を続ける(前のやりとりを覚える):
previous_response_id(前の応答のID)やconversation(会話のまとまり)を使って、直前までの流れを引き継ぎます。 - エージェント:モデル+指示+道具(ツール)を名前を付けて保存しておき、その名前で呼び出す仕組みです。毎回ゼロから指示を書かなくても、いつも同じ振る舞いで働いてくれます。
responses.create(レスポンシズ・クリエイト)は、AIに「これに答えて」とお願いする基本の呼び出しです。生成も会話も、さらには画像・音声も、じつはこの1つの呼び出しに引数を足すだけで扱えます。コードの詳しい早見は Foundry SDKコードチートシート にまとめています。② テキストと音声
2つ目は、文章を分析したり、音声を扱ったりする用途です。
- テキスト分析(Azure AI Language):文章から感情(肯定的か否定的か)・固有名詞(人名や地名)・キーワード・要約を取り出します。
- 音声(Azure AI Speech):音声認識=音声を文字に、音声合成=文字を音声に。向きが逆の2つがセットです。
- 音声で会話する:マルチモーダルモデル(後述)に
responses.createで音声を入力すれば、会話のように音声で答えてもらえます。
③ 画像
3つ目は、画像を読む・画像を作る・画像を定型的に分析する用途です。「読む」と「作る」は向きが逆なので、ここを混同しないのがポイントです。
- 画像を理解する(中身を読む):マルチモーダルモデルに
responses.createで画像を入力すると、「何が写っているか」を説明してくれます。 - 画像を生成する(新しく作る):画像生成モデルに
images.generateという呼び出しで文章から画像を作ります。 - 定型の画像分析(Azure AI Vision):画像の分類・物体検出・文字の読み取り(OCR)・顔検出など、決まった形の分析を担当します。
④ 情報抽出
4つ目は、書類や画像・音声・動画から、必要な項目だけを構造化して取り出す用途です。
- 情報抽出(Azure Content Understanding):請求書・契約書などの書類、画像、音声、動画から、「日付」「金額」「取引先」といった必要な項目を整った形(構造化データ)で抜き出します。
- これは、OCR(文字をそのまま読むだけ)や、テキスト分析(文章の感情などを見る)とは役割が違います。「必要な項目を選んで、整理して取り出す」のが情報抽出です。
用途 → サービス 早見表
ここまでの内容を、「やりたいこと」から引ける表にまとめます。試験でも実務でも、この対応がすっと出てくれば十分です。
| やりたいこと(用途) | 使うサービス/呼び出し | ひとこと |
|---|---|---|
| 文章の感情・要約・キーワード | Azure AI Language | 文章専門の分析 |
| 文字起こし・読み上げ | Azure AI Speech | 音声専門(認識と合成) |
| 画像の中身を読む | マルチモーダルモデル+responses.create |
画像を入力する |
| 画像を作る | 画像生成モデル+images.generate |
文章から画像へ |
| 画像の定型分析(分類・物体検出・OCR・顔) | Azure AI Vision | 決まった形の画像分析 |
| 書類などから項目を抽出 | Azure Content Understanding | 項目を構造化して取り出す |
| 会話・自律的な実行 | モデル/エージェント(Foundry) | responses.create/名前付きで呼ぶ |
※OCR(文字を読むだけ)はVision、項目を選んで構造化する抽出はContent Understanding、というちがいに注意(役割が別です)。
各サービスをもっと深く学ぶ(関連解説)
この早見マップで全体像をつかんだら、各サービスの「実際の使い方」は次の解説記事へ。すべて無料・日本語・初心者向けです。
- 生成・会話:Microsoft Foundryの使い方入門(モデルをデプロイして呼び出す)
- チャットアプリ:Foundry SDK(Python)の使い方・チャットアプリの作り方
- エージェント:Microsoft Foundryでエージェントを作る方法
- テキストと音声:Azure Speechとテキスト分析の使い方
- 画像(理解・生成):Azureで画像を生成・分析する方法
- 情報抽出:Azure Content Understandingの使い方
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まとめ
- すべてのAIサービスは Microsoft Foundry の中で使う——これが土台。
- 用途は①生成・会話・エージェント ②テキストと音声 ③画像 ④情報抽出の4グループ。
- 文章=Language/音声=Speech/定型の画像分析=Vision/項目抽出=Content Understanding/会話・画像理解=モデル(
responses.create)/画像生成=images.generate/自律実行=エージェント。 - この対応がすっと言えれば、試験の「どのサービスを使う?」系の問題はこわくありません。
- ➡ コードもまとめて:Foundry SDKコードチートシート
- ➡ 学習の地図:AI-901の勉強方法・独学ロードマップ
- ➡ AI-901対策トップ(シラバスから全記事へ)
※本記事はMicrosoft公式のAI-901出題範囲(Study guide)にもとづき、エンジニアKが作成しています。サービス名・仕様は変わることがあります。最新は Microsoft公式のAI-901試験ページ をご確認ください。
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