生成AIの入門資格を調べると、必ず候補に挙がるのがAWSの「AI Practitioner(AIF-C01)」とMicrosoftの「Azure AI Fundamentals(AI-901)」の2つです。どちらも「クラウド×AI」の入り口となる資格ですが、試験の性格はかなり違います。この記事では、①それぞれ何が問われるのか ②どこが共通でどこが違うのか ③どちらを先に取るべきか——を、AzureもAWSも初めての方に向けて整理します。

それぞれどんな試験?
AWS Certified AI Practitioner(AIF-C01)——概念中心・非ITにやさしい
AIF-C01は、AWS(アマゾン ウェブ サービス)が提供するFoundational(基礎)レベルの資格です。試験は65問・90分、受験料は100 USD。AI・機械学習・生成AIの基本概念と、「その目的ならAWSのどのサービスを使うか」というサービスの使い分けが出題の中心です。
公式が想定する受験者には、営業・マーケティング・プロジェクトマネージャーなど非エンジニア職が明記されており、コーディングは不要。「知識を問う試験」としての色が濃く、暗記と概念理解で戦えるのが特徴です。
Azure AI Fundamentals(AI-901)——2026年に「作る試験」へ生まれ変わった
AI-901は、MicrosoftのFundamentals(基礎)レベルの資格です。注意したいのは、長年の定番だった旧試験「AI-900」が2026年6月30日で廃止され、AI-901に完全移行したこと。ネット上のAI-900向け教材・体験記は、この記事執筆時点でもう古い情報です。
AI-901の出題は「AIの概念と責任」が40〜45%、「Microsoft FoundryでのAIソリューション実装」が55〜60%(合格ラインは1,000点満点中700点)。つまり半分以上が「実装」で、Pythonのコードを読める程度の知識や、REST API・SDKといった開発の基本用語の理解が求められます。AIFに比べると一歩「エンジニア寄り」の試験です。
共通点——学習内容は半分くらい「相互に流用できる」
2つの試験は、土台の部分が大きく重なっています。生成AIのしくみ(LLM・トークン・プロンプト)、RAG(社内文書をAIに読ませて答えさせる仕組み)、責任あるAI(公平性・透明性など)——こうしたクラウドに依存しない概念は、どちらの試験でもそのまま出題範囲です。
違うのは「それをどの製品でやるか」のレイヤーだけ。AWSならBedrock、AzureならFoundryという対応関係を押さえれば、1つ目の合格後、2つ目は体感半分以下の学習量で狙えます。
先にどっち?判断基準は3つ

基準1:会社で使っているクラウドに合わせる(最優先)。資格は取った直後に実務で使うほど価値が出ます。社内がAWS中心ならAIF、Microsoft 365やTeams・Copilotが標準ならAI-901。これで9割の人は決まります。
基準2:非IT職ならAIFから。コーディング不要・概念中心なので、いわゆる「文系」でも入りやすい設計です。まずAIFで自信をつけてからAI-901に進むと、Foundryの実装パートも怖くなくなります。
基準3:開発者を目指すならAI-901から。Foundryでモデルをデプロイし、SDKで呼び出すという「作る経験」がそのまま武器になります。この先の上位資格(AI-103などの開発者向け)への接続も自然です。
よくある質問
Q. 難易度はどちらが高い?
単純比較は難しいですが、暗記が得意ならAIFがやさしく、実装への抵抗がなければAI-901も同等レベルです。AI-901は出題の55〜60%が実装なので、「概念の暗記だけで受かりたい」人にとってはAIFより高く感じます。
Q. 両方取る意味はある?
あります。概念部分が共通なので2つ目のコストは小さく、「AWSとAzure両方でAIの話ができる人」は社内で希少です。マルチクラウド対応は2026年の企業ニーズそのものです。
Q. G検定や生成AIパスポートを持っている場合は?
大きなアドバンテージです。AI・生成AIの概念部分はほぼ学習済みなので、残りは「クラウドでどう実現するか」のレイヤーだけ。G検定との違いは姉妹サイトのG検定とAIFの比較記事が詳しいです。
まとめ
- AWS AIF(AIF-C01)=概念中心・非IT向け。65問・90分・100 USD
- Azure AI-901=実装中心(Foundryが55〜60%)。AI-900は2026年6月30日で廃止済み
- 土台の概念は共通——1つ目に受かれば2つ目は半分の労力
- 選び方は「会社のクラウド>職種>目指す方向」の順で決める
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※試験情報は執筆時点のものです。受験前に必ず公式(Microsoft Learn/AWS認定)で最新情報をご確認ください。本記事はエンジニアKが公式情報をもとに作成しています。


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