これまでは毎回モデルに役割(システムプロンプト)を書いて送っていました。今回作るエージェントは、その役割・指示・ツールをあらかじめ保存しておき、いつも同じ振る舞いで呼び出せるAIです。AI-901シラバスの「単一エージェントソリューションを作成してテストする」に対応し、上位資格AI-103(エージェント開発)の入口にもなる重要テーマです。

「エージェント」とは?(ただのモデル呼び出しとの違い)

- ただのモデル呼び出し:毎回、役割や指示を書いて送る使い捨て。便利だけど、同じ設定を毎回くり返す必要があります。
- エージェント:役割(instructions)・モデル・ツールなどを“保存”しておき、名前で呼ぶだけでいつも同じ振る舞い。さらにツールを使って“行動”もできます。
つまりエージェントは、設定済み・名前つきのAI担当者のようなもの。一度作れば、何度でも一貫した応答が得られます。
エージェントを作って使う流れ

ステップ①:エージェントを作る(コード)
モデルと指示(instructions)を決めて、名前をつけて作成します。
from azure.identity import DefaultAzureCredential
from azure.ai.projects import AIProjectClient
from azure.ai.projects.models import PromptAgentDefinition
PROJECT_ENDPOINT = "ここに自分のエンドポイント"
AGENT_NAME = "MyAgent"
project = AIProjectClient(endpoint=PROJECT_ENDPOINT, credential=DefaultAzureCredential())
# モデルと指示(instructions)でエージェントを作成
agent = project.agents.create_version(
agent_name=AGENT_NAME,
definition=PromptAgentDefinition(
model="gpt-5-mini",
instructions="あなたは一般的な質問に答える親切なアシスタントです",
),
)
print(agent.id, agent.name, agent.version) # 作成されたエージェントの情報
- PromptAgentDefinition:エージェントの中身(モデル+指示)の定義。
- create_version:その定義でエージェントを作成。一度作れば名前で呼べます。
ステップ②〜④:エージェントと会話する(コード)
作ったエージェントを、名前で指定して呼びます。会話(conversation)を作っておくと、履歴を覚えたまま続けられます。
openai = project.get_openai_client()
# 会話を作る(履歴の入れ物)
conversation = openai.conversations.create()
# エージェントに質問する(名前で指定)
response = openai.responses.create(
conversation=conversation.id,
extra_body={"agent_reference": {"name": AGENT_NAME, "type": "agent_reference"}},
input="フランスの面積は?",
)
print(response.output_text)
# 同じ会話で続けて聞く(履歴を覚えている)
response = openai.responses.create(
conversation=conversation.id,
extra_body={"agent_reference": {"name": AGENT_NAME, "type": "agent_reference"}},
input="では首都は?",
)
print(response.output_text) # 「フランスの首都は…」と続けて答えてくれる
instructions を「あなたは関西弁のガイドです」などに変えて作り直すと、性格の違うエージェントができます。ポータルのBuild → Agents → Create agent からは、コードなしでも同じことが試せます。
確認クイズ
Q1. 「ただのモデル呼び出し」と比べた、エージェントの特徴はどれ?
Q2. エージェントを作るとき、最低限決めるものは?
Q3. 同じエージェントとの会話で「前の話を覚えたまま」続けるには?
Q4. コードでエージェントを呼ぶとき、どれで「どのエージェントか」を指定する?
よくある質問(FAQ)
Q. エージェントとチャット(前回)の違いは?
A. 前回は毎回役割を送る使い捨ての呼び出し。エージェントは役割・ツールを保存して名前で呼べる点が違います。何度も同じ役割で使うなら、エージェントが便利です。
Q. ツールも使えますか?
A. はい。エージェントには、検索や関数などのツールを持たせて“行動”させられます。本格的なエージェント開発は上位資格AI-103のテーマです。
Q. コードなしでも作れますか?
A. はい。ポータルのBuild → Agents → Create agent から、名前と指示を入れて作成できます。
まとめ
- エージェント=役割・指示・ツールを保存し、名前で呼べる一貫したAI(使い捨て呼び出しとの違い)
- 作成はモデル+instructions。呼び出しは名前(agent_reference)で指定
- 同じ会話(conversation)で履歴が続く=多ターン
- ➡ 前の記事:Foundry SDKでチャットアプリを作る
- ➡ つぎは「テキスト分析と音声アプリ」(準備中)
- ➡ AI-901対策トップ / 試験概要・受験ガイド
※本記事はMicrosoft公式のFoundryクイックスタート(azure-ai-projects 2.x/エージェント作成)に基づき、エンジニアKが作成しています。仕様は更新されるため、最新は Microsoft公式 をご確認ください。


コメント