最終更新:2026年7月10日(Microsoft公式試験ページの最新表記を反映)
「AI-900がなくなるって本当?」「新しいAI-901とは何がちがうの?」——いま受験を考えている方が、いちばん知りたいのがこの点だと思います。結論から言うと、これは小さな「改訂(マイナーチェンジ)」ではなく、ほぼ「作り直し」です。この記事では、Microsoft公式の情報だけをもとに、①いつ・どう移行するのか(スケジュール)②出題範囲はどう変わったのか ③受験者に求められるものの変化を、AzureもAIも初めての方にも分かるように図解します。

- AI-901はいつから受験できる? 2026年4月にベータ開始→すでに正式に受験可能(公式試験ページからベータ表記も外れています)。今から始めるならAI-901でOKです。
- AI-900とAI-901の違いは? 出題が5分野→2分野に再編。機械学習の理論が消え、Foundryでの実装が55〜60%を占める「作る試験」に。
- AI-900はいつまで受けられた? 2026年6月30日で廃止されました。以降はAI-901で同じ「Azure AI Fundamentals」資格を取得します。
まず結論:AI-900は「改訂」ではなく「作り直し」
AI-900もAI-901も、取れる資格の名前は同じ「Microsoft Certified: Azure AI Fundamentals」(Azure AIの入門資格)です。レベルも入門(Fundamentals)のまま。ところが試験の中身は、出題分野の数も・問われ方も大きく入れ替わりました。ざっくり言うと——
- 出題分野が5つ → 2つに再編された
- これまでの「用語や特徴を知っていますか?」中心から、「実際にAzureで作れますか?」中心に変わった
- 古い機械学習の理論が消え、代わりにMicrosoft Foundry(ファウンドリー)でAIを実装する力が試験の半分以上を占めるようになった
だから、AI-900向けに作られた古い対策記事や問題集は、AI-901にはそのまま使えません。逆に言えば、いま正しい情報で学べば一歩リードできます。順番に見ていきましょう。
① 移行スケジュール:いつ、何が起きる?
まず時系列の整理です。あなたが「いつまでにどう動けばいいか」がこの図で分かります。

- 2026年4月:AI-901がベータ版として受験できるようになりました(試験の最終調整期間)。
- 2026年6月:AI-901が一般提供(GA:Generally Available=正式版の提供開始)へ移行。公式試験ページからベータ表記が外れ、正式に受験できる状態になりました。
- 2026年6月30日:AI-900が廃止(リタイア)。この日をもってAI-900は受験できなくなりました。
- それ以降:Azure AI Fundamentals資格を取るには、AI-901に合格する必要があります。
今から受けるなら、AI-900とAI-901どっち?
結論:これから学び始める人は、基本的にAI-901を目指すのがおすすめです。理由は、
- AI-900は2026年6月30日で廃止済み。今から受験できるのはAI-901のみです。
- AI-901はいまのAzure(Foundry中心のAI開発)に沿った内容で、学んだことが実務や次の資格にそのまま生きる。
※なお、どちらの試験に合格しても認定名は「Azure AI Fundamentals」でもらえる資格は同じです。ただしAI-900は2026年6月30日で廃止されたため、これから受験できるのはAI-901のみです。
② 出題範囲はどう変わった?(5分野 → 2分野)
いちばん大きな変化がここです。出題分野の構成を、旧AI-900と新AI-901で並べて見てみましょう。カッコ内の%は、試験全体に占めるおおよその割合(配点の目安)です。

表で対応関係を見ると、より分かりやすくなります。
| 旧 AI-900(5分野・〜2026/6/30) | 新 AI-901(2分野・新) |
|---|---|
| AIワークロードと考慮事項(責任あるAI含む) 15〜20% |
AIの概念と責任を特定する 40〜45% (責任あるAIの6原則・生成AIのしくみ・モデル選定など、概念をここに集約) |
| 機械学習の基礎理論 15〜20% |
|
| コンピュータービジョン 15〜20% |
|
| 自然言語処理(NLP) 15〜20% |
|
| 生成AI 20〜25% |
Microsoft Foundryを使ってAIソリューションを実装する 55〜60% (ポータルやSDKでモデルを動かす・エージェントを作る・情報抽出など、手を動かす内容を新設) |
ポイントは2つ。(1) バラバラだった5分野が、「概念」と「実装」の2つに整理されたこと。(2) いちばん配点が大きいのが、新設された「Foundryでの実装(55〜60%)」になったこと。つまり試験の半分以上が、実際にAzureでAIを作る話になったのです。
③ 何が消えて、何が増えたのか
分野の対応だけでなく、「中身」で見るともっとハッキリします。次の3つに分けて整理しました。

消えたもの:古典的な「機械学習の理論」
AI-900にあった独立分野「機械学習の基礎(15〜20%)」がまるごとなくなりました。具体的には、回帰・分類・クラスタリング(データを予測・仕分けする手法)、ディープラーニング・Transformer(AIの内部構造)、特徴量とラベル・訓練/検証データ・自動機械学習(AutoML)といった、いわゆる「AIのしくみの理論」です。AI-901ではこれらの細かい理論は問われません。
残ったもの:責任あるAIと、生成AIの基本概念
一方で、「責任あるAI」の6原則(公平性・信頼性と安全性・プライバシーとセキュリティ・包括性・透明性・説明責任)と、生成AIの基本的な考え方は、新しい分野1「AIの概念と責任」にしっかり残りました。ここはAI-900の知識がそのまま活きる部分です。詳しくは責任あるAIの6原則の記事へ。
増えたもの:Foundryでの「実装」とエージェント
そして新しく大きく増えたのが、Microsoft Foundryで実際にAIを作る内容です。AIエージェント(自分で考えて動くAI)の作成や、Content Understanding(書類・画像・音声・動画から必要な情報を自動で取り出すサービス)など、AI-900には無かった新しいテーマが、試験の主役になりました。
④ 受験者に求められるものの変化(ここが要注意)
出題範囲が「実装」中心になった結果、受験者に求められる前提知識も変わりました。これは公式の「受験者像」にもはっきり書かれています。
| 観点 | AI-900(旧) | AI-901(新) |
|---|---|---|
| 対象者 | 技術・非技術どちらでもOK | AI開発のキャリアを始める人 |
| プログラミング | 不要(データサイエンス/開発経験は不要と明記) | Pythonの構文・基本が前提 |
| そのほか | クラウドの基礎が分かると有利 | REST API・SDK・CLIの理解、Azureリソースの知識 |
つまりAI-901は、AI-900より少しだけ技術寄りになりました。とはいえ、いきなりプログラマー級の力が要るわけではありません。試験は選択式(4択など)でラボ(実機操作)はなく、問われるのは「コードを読んで意味が分かる」「手順や選び方を理解している」レベルです。
変わらない共通点(安心してよいところ)
大きく変わった一方で、変わらない点もあります。
- 取れる資格は同じ:「Microsoft Certified: Azure AI Fundamentals」。AI-900・AI-901どちらに合格しても同じ認定です。
- 合格スコアは700(1000点満点中。両試験とも同じ)。
- 試験形式はシンプルなまま:出題は選択式(4択など)が中心で、実機ラボや長文コーディングを書かせる問題はありません。
- レベルは入門(Fundamentals)のまま:選択式の試験で、実機ラボはありません。
よくある質問(FAQ)
Q. AI-900の勉強はもうムダになりますか?
A. すべてムダにはなりません。責任あるAIの6原則や生成AIの基本概念、各AIサービス(ビジョン・音声・言語)の用語はAI-901にも残っています。ただし機械学習の理論はAI-901では問われず、代わりにFoundryでの実装を新たに学ぶ必要があります。
Q. AI-900の資格を持っています。AI-901を取り直す必要はありますか?
A. すでに取得した「Azure AI Fundamentals」の認定が消えるわけではありません。取り直しは必須ではありませんが、最新のAzure(Foundry中心)に対応した知識を身につけたい場合や、これから上位資格を目指す場合は、AI-901の内容を学ぶ価値があります。
Q. AI-901はいつから受験できますか?
A. 2026年4月のベータ開始以降、すでに受験できます。その後、公式試験ページからベータ表記も外れ、正式に受験できる状態になりました。これから申し込むならAI-901で問題ありません(旧AI-900は2026年6月30日で廃止済み)。
Q. AI-901は日本語で受験できますか?
A. 2026年7月時点では、Microsoft公式のAI-901試験ページの対応言語は「英語」とだけ記載されています。旧AI-900は日本語を含む多言語に対応していましたが、AI-901は英語版が2026年4月に更新された新試験です。Microsoftの案内では「ローカライズ版(日本語など)が提供される場合、英語版の更新からおよそ8週間後に反映される」とされています。日本語受験の提供状況については公式の確定情報が見当たらず(「提供済み」との報告も一部にありますが未確認)、最終的な確認手段は申し込み画面(Pearson VUE)の言語選択です。本サイトでは公式表記が更新され次第、最新情報に反映します。
Q. プログラミングが全然できなくても合格できますか?
A. AI-901はPythonの基本が前提とされていますが、試験は選択式でコードを書かされることはありません。求められるのは「コードを読んで何をしているか分かる」「手順や選び方を理解している」レベルです。当サイトはコードを1行ずつ解説しているので、未経験からでも対策できます。
Q. 受験料はいくらですか?
A. 受験料は受験する国・地域によって異なります。最新の正確な金額は、申し込み時に公式(Microsoft/試験配信元)でご確認ください。
まとめ
- AI-900は2026年6月30日に廃止。以降はAI-901で同じ「Azure AI Fundamentals」資格を取得
- 出題は5分野→2分野に再編。最大の山は新設の「Foundryでの実装」55〜60%
- 機械学習の理論は消滅。代わりに実装・AIエージェント・Content Understandingが中心に
- 受験者像は「非技術者OK」→「Python前提」へ。ただし試験は選択式・ラボなし
- これから始めるならAI-901を目指すのが基本。当サイトはAI-901の全範囲を無料で解説中
- ➡ まずは概念から:責任あるAIの6原則 / 生成AIモデルのしくみと選び方
- ➡ 最大の山に挑む:Microsoft Foundry入門:モデルをデプロイ
- ➡ AI-901対策トップ(シラバスから全記事へ) / 試験概要・受験ガイド
※本記事はMicrosoft公式の試験情報(AI-900/AI-901のStudy guide・試験ページ・認定ページ、2026年7月時点)に基づき、エンジニアKが作成しています。試験内容や対応言語は今後変更されることがあります。最新は Microsoft公式の認定ページ をご確認ください。


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