Azure portal・CLI・ARMテンプレート・Azure Arcを図解|操作する道具の全体像【AZ-900】

Azure portal・CLI・ARMテンプレート・Azure Arcを図解【AZ-900】|Azure資格の森 AZ-900 Azure Fundamentals
無料AZ-900 出題範囲 3-3|Azure portal・Cloud Shell・CLI・PowerShell・ARMテンプレート・Azure Arc を整理します。

Azureを操作する方法はいくつもあります。しかし「どれを使っても、最終的には同じところを通る」という構造を知ってしまえば、この単元は一気に見通しが良くなります。

この記事の結論

  • portal・Cloud Shell・CLI・PowerShell は入り口が違うだけ。要求はすべてAzure Resource Manager(ARM)を通ります。
  • コードとしてのインフラストラクチャ(IaC)の価値は再現性。同じテンプレートなら何度でも同じ結果になります。
  • 移行するなら Azure Migrate、移行せず管理するなら Azure Arc。
どの道具から入っても行き先は同じ。Azure portal(画面で操作)、Azure Cloud Shell(ブラウザの中の端末)、Azure CLI(コマンド)、Azure PowerShell(コマンド)の4つの入り口から、すべての要求がAzure Resource Managerを通ってリソースに届く

入り口は4つ、行き先は1つ

道具 どんなもの 向いている場面
Azure portal ブラウザで使う管理画面 初めて触るとき/画面を見ながら作業したいとき
Azure Cloud Shell ブラウザの中で動くコマンド実行環境 手元にツールを入れずにコマンドを使いたいとき
Azure CLI コマンドで操作する道具 スクリプトで自動化したいとき
Azure PowerShell 同じくコマンドで操作する道具 PowerShellに慣れているとき
CLIとPowerShellはどちらを使う?

どちらでも同じことができます。優劣ではなく、慣れているほうを使えばよいというのが公式の位置づけです。「CLIでしかできない」「PowerShellが必須」という選択肢は誤りです。

Azure Resource Manager(ARM):すべての要求が通る場所

上の4つは入り口にすぎません。実際にリソースを作る・変える・消すという処理は、Azure Resource Manager(ARM)が受け取って実行します。

だからこそ、どの入り口を使っても結果は同じになります。またARMを通るということは、アクセス権(RBAC)やポリシーのチェックも、どの入り口から来ても等しく効くということでもあります。

コードとしてのインフラストラクチャ(IaC)

コードとしてのインフラストラクチャ(Infrastructure as Code、IaC)は、「どんな環境を作るか」をファイルに書いておき、それを実行して環境を作るという考え方です。

手作業と何が違うのかというと、再現性です。

画面で手作業 コードで作る(IaC)
同じ環境をもう1つ作る 手順を思い出しながら再現する 同じファイルを実行するだけ
設定のばらつき 起きやすい 起きない
変更の記録 誰が何を変えたか残りにくい ファイルの変更履歴として残る
キーワード:べき等性

IaCの説明でよく出るのが「何度実行しても同じ結果になる」という性質です。すでに存在するものは作り直さず、足りないものだけを作る——という動きをします。「2回実行したら2つできてしまう」ということが起きません。

ARMテンプレートとBicep

Azureで IaC を実現するのがARMテンプレートです。作りたいリソースの内容をファイルに書き、それを展開します。

ただしARMテンプレートは記述が長くなりがちなので、より書きやすい記法として Bicep も用意されています。書きやすさが違うだけで、やっていることは同じです。

Azure Arc:Azureの外まで管理を広げる

Azure Arcは、Azureの外にあるサーバーやサービスを、Azureの管理のしくみに載せるサービスです。

オンプレミスのサーバーや他社クラウドのサーバーをArcに登録すると、Azureのリソースと同じようにポリシーを適用したり、まとめて確認したりできるようになります。

Azure Migrate との対比で覚える

  • Azure Migrate=オンプレミスの環境をAzureへ移行する
  • Azure Arc=オンプレミスに置いたまま、Azureから管理する

問題文に「移行せずに」「そのままの場所で」とあればArcです。

【比較】まぎらわしいところ

組み合わせ 違い
Azure portal と Cloud Shell 画面で操作か、ブラウザの中のコマンド
Azure CLI と Azure PowerShell どちらでも同じことができる(好みで選ぶ)
ARM と ARMテンプレート 要求を受け取る基盤か、構成を書いたファイル
ARMテンプレート と Bicep やることは同じ。Bicepのほうが書きやすい
Azure Migrate と Azure Arc 移行するか、置いたまま管理する

試験ではこう問われる

問われ方 判断のしかた
「同じ環境を何度でも同じ結果で作りたい」 ARMテンプレート(IaC)
「PCにツールを入れずにコマンドを使いたい」 Azure Cloud Shell
「CLIとPowerShell、どちらを使うべきか」 どちらでもよい
「移行せずにAzureから管理したい」 Azure Arc
「Azureへ移行したい」 Azure Migrate
どの道具を使っても結果は同じか 同じ(すべてARMを通る)

確認クイズ

読んだ直後に3問だけ。

Q1

同じ構成の環境を、開発用・検証用・本番用として何度でも同じ結果で作成できるようにしたい。適した方法はどれですか。

1つ選んでください

A. ARMテンプレートなど、構成をコードとして記述して展開する
B. Azure portal の画面で毎回手作業で作成する
C. Azure Monitor でリソースの状態を監視する
D. Azure Advisor の推奨事項に従って作成する

コードとしてのインフラストラクチャ(IaC)の利点は再現性です。同じテンプレートを実行すれば、何度実行しても同じ状態になります(べき等性)。Azureでこれを担うのがARMテンプレートで、より書きやすい記法としてBicepも用意されています。
Q2

Azureを操作する道具について、次の各文が正しいかどうかを判定してください。

各文について「はい」か「いいえ」を選んでください(文ごとに1点)

1. Azure Cloud Shell は、自分のPCにツールをインストールしなくてもブラウザから使える。

はいいいえ

2. Azure CLI と Azure PowerShell は、どちらか一方でしかAzureを操作できない。

はいいいえ

3. Azure Arc を使うと、Azure以外の場所にあるサーバーもAzureから管理できる。

はいいいえ

道具は入り口が違うだけで、行き先は同じです。portal・Cloud Shell・CLI・PowerShell のどれを使っても、最終的にはAzure Resource Manager(ARM)が要求を受け取って処理します。「どれか1つしか使えない」という選択肢は誤りです。
Q3

オンプレミスのサーバーや他社クラウド上のサーバーを、移行せずにそのままAzureの管理画面から一元的に管理したい。適したサービスはどれですか。

1つ選んでください

A. Azure Arc
B. Azure Migrate
C. Azure Resource Manager
D. Azure Cloud Shell

移行するなら Azure Migrate、移行せず手元に置いたまま管理するなら Azure Arc。この対比で覚えると間違えません。Arcは「Azureの管理のしくみを、Azureの外へ広げる」サービスです。

まとめ

  • portal・Cloud Shell・CLI・PowerShell は入り口が違うだけ。すべてAzure Resource Managerを通る
  • CLIとPowerShellはどちらでもよい(優劣ではない)
  • IaCの価値は再現性。ARMテンプレート(書きやすい記法がBicep)
  • Azure Arc=移行せずにAzureから管理/Azure Migrate=移行する

※本記事は、Microsoft公式のAZ-900学習ガイド(2026年7月20日現在のスキル)および Microsoft Learn の各サービス公式ドキュメントの記載(2026年8月6日確認)にもとづき、エンジニアKが作成しています。引用は公式の日本語表記のままです。仕様は変更されることがあります。最新情報は必ずMicrosoft公式サイトでご確認ください。本サイトはMicrosoft Corporationの公式サイトではありません。Microsoft、Azure、Microsoft Entra ID等は同社の商標です。

この単元を解き終えたら

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