「AI-901って、結局どこまで勉強すればいいの?」——独学でいちばん時間をムダにしやすいのが、試験に出ない範囲を勉強してしまうことです。とくにAI-901は2026年4月に中身を作り直したばかりの新しい試験なので、ネット上にはひとつ前の世代(AI-900)の情報がまだ多く残っています。
この記事では、Microsoft公式の「評価されるスキル」29項目をそのまま日本語の一覧にして、①出る範囲 ②もう出ない範囲 ③どの資料を見て勉強すればいいかを整理します。憶測は書きません。すべて公式ページで確認できる内容です。
- 出題範囲は公式の「評価されるスキル」がすべて。2ドメイン・29項目で、これ以外は問われません。
- 配点はドメイン1「AIの概念と機能」40〜45%/ドメイン2「Microsoft Foundryでの実装」55〜60%。半分以上がFoundryでの実装です。
- 機械学習の理論(回帰・分類・クラスタリングなど)は、もう出ません。AI-900にはありましたが、AI-901のスキル一覧には1項目もありません。
- 公式ページの「学習リソース」欄のリンクは、前の世代のものが残っています。スキル一覧を軸に、足りない資料は自分で補うのがおすすめです(後述)。

出題範囲の全体像(2ドメイン・配点)
AI-901の出題範囲は、大きく2つに分かれます。
| ドメイン | 配点 | ひとことで言うと |
|---|---|---|
| 1. AIの概念と機能を特定する | 40〜45% | 見分けられるか。どれがどの原則・どのワークロードかを判断する |
| 2. Microsoft Foundryを使ってAIソリューションを実装する | 55〜60% | 作れるか。Foundryでデプロイし、SDKで呼び出し、エージェントを作る |
※配点はMicrosoft公式の「評価されるスキル(2026年4月15日時点)」の記載。合格スコアは1000点満点中700点です。
出題範囲の全29項目(公式の日本語表記のまま)
公式の「評価されるスキル」を、そのまま一覧にしました。この29項目が試験に出るすべてです。各項目には、当サイトの解説記事へのリンクを付けています。
ドメイン1:AIの概念と機能を特定する(40〜45%)
1-1. 責任あるAIの原則を説明する(解説記事)
- AIソリューションの公平性に関する考慮事項について説明する
- AIソリューションの信頼性と安全性に関する考慮事項について説明する
- AIソリューションのプライバシーとセキュリティに関する考慮事項について説明する
- AIソリューションの包括性に関する考慮事項について説明する
- AIソリューションの透明性に関する考慮事項について説明する
- AIソリューションの説明責任に関する考慮事項について説明する
1-2. AIモデルのコンポーネントと構成を特定する(解説記事)
- 生成AIモデルのしくみについて説明する
- 機能に基づいて適切なAIモデルを特定する
- 適切なモデルデプロイオプションと構成パラメーターを特定する
1-3. AIワークロードを特定する(解説記事)
- 生成型AIとエージェント型AI、テキスト分析、音声、コンピュータービジョン、情報抽出など、一般的なAIワークロードのシナリオを特定する
- キーワード抽出、エンティティ検出、センチメント分析、要約など、一般的なテキスト分析手法について説明する
- 音声認識と音声合成の特徴と機能を特定する
- コンピュータービジョンモデルと画像生成モデルの特徴と機能を特定する
- テキスト、画像、オーディオ、ビデオから情報を抽出する手法を特定する
ドメイン2:Microsoft Foundryを使ってAIソリューションを実装する(55〜60%)
2-1. Foundryを使って生成型AIアプリとエージェントを実装する
- 生成AIモデルの効果的なシステムプロンプトとユーザープロンプトを作成する
- Foundryポータルでモデルをデプロイして操作する(解説記事)
- Foundry SDKを使って軽量チャットクライアントアプリケーションを作成する(解説記事)
- Foundryポータルで単一エージェントソリューションを作成してテストする(解説記事)
- エージェント用の軽量クライアントアプリケーションを作成する
2-2. Foundryを使ってテキストと音声用のAIソリューションを実装する(解説記事)
- テキスト分析を含む軽量アプリケーションを構築する
- デプロイされたマルチモーダルモデルを使って、音声プロンプトに応答する
- Foundry ToolsでAzure Speechを使って軽量アプリケーションを構築する
2-3. Foundryを使ってコンピュータービジョンと画像生成機能を備えたAIソリューションを実装する(解説記事)
- デプロイされたマルチモーダルモデルを使ってプロンプト内の視覚的な入力を解釈する
- 生成モデルを使って新しいビジュアル出力を作成する
- ビジョン機能を含む軽量アプリケーションを構築する
2-4. Foundryを使って情報抽出用のAIソリューションを実装する(解説記事)
- Foundry ToolsでAzure Content Understandingを使ってドキュメントとフォームから情報を抽出する
- Content Understandingを使って画像から情報を抽出する
- Content Understandingを使ってオーディオとビデオから情報を抽出する
- Content Understandingを使って情報抽出機能を備えた軽量アプリケーションを構築する
もう勉強しなくていい範囲
AI-901はAI-900の改訂版ではなく、作り直された試験です。そのため、AI-900では大きな柱だった内容が、そっくり範囲から外れています。
- 機械学習の理論(回帰・分類・クラスタリング、訓練データと検証データ、特徴量とラベル など)
- Azure Machine Learning(AutoML、デザイナーなど)
- Anomaly Detector(異常検知)
- Language Understanding(LUIS/言語理解)
- Azure Bot Service
AI-900の参考書やブログ記事を見ていると、これらに多くのページが割かれています。いま勉強しても点にはなりません。ここを飛ばせるだけで、学習時間はかなり短くなります。
くわしい変更点は AI-900廃止とAI-901の違いを図解 にまとめています。
公式の「学習リソース」欄を読むときの注意
ここからは、実際に勉強を始めるときにつまずきやすいポイントです。
Microsoft公式の学習ガイド(Study guide)には「学習リソース」という欄があり、「ドキュメントの検索」として関連ドキュメントへのリンクが並んでいます。ところが2026年8月5日時点で、そこに並んでいるリンクは前の世代のものが中心です。実際のリンク先はこうなっています。
| 公式の「ドキュメントの検索」に並ぶリンク | AI-901のスキル29項目での扱い |
|---|---|
| 異常検知器(Anomaly Detector) | 記載なし |
| 言語理解(LUIS) | 記載なし |
| Azure Machine Learning | 記載なし |
| Azure Bot Service | 記載なし |
| 音声翻訳 | 記載なし(音声は「認識と合成」のみ) |
| Computer Vision | 範囲内。ただしAI-901ではFoundryでの実装として問われます |
| 自然言語処理技術 | 範囲内(テキスト分析)。同じくFoundryでの実装が中心 |
| 音声テキスト変換 | 範囲内(音声認識) |
そして、配点55〜60%を占める Microsoft Foundry・Content Understanding・エージェント・プロンプト設計 のドキュメントは、このリンク一覧には入っていません(ページ本文の「評価されるスキル」には、いずれもはっきり書かれています)。
ですので「評価されるスキル」を軸にして、足りない資料は自分で補う——これが安全な進め方です。
では、何を見て勉強すればいい?
スキル一覧を軸にすると、見るべきものは自然に決まります。
- 公式の「評価されるスキル」:出題範囲そのもの。まずここをチェックリストとして使います。→ AI-901 公式スタディガイド
- Microsoft Foundry の公式ドキュメント:配点の半分以上を占める部分。学習リソース欄には出てきませんが、範囲としては最重要です。
- 当サイトの解説9記事:上の29項目を、日本語・図解・コード注釈つきで全部カバーしています。すべて無料です。→ 勉強方法・独学ロードマップ
- 当サイトの無料模擬試験:本番形式20問・登録不要。間違えた項目から解説記事に戻れます。→ AI-901 無料模擬試験
市販の参考書については、2026年8月時点で日本語のものはまだありません。くわしくは AI-901の参考書はまだない? にまとめています。
よくある質問(FAQ)
Q. 出題範囲はどこを見るのが正解ですか?
A. 公式スタディガイドの「評価されるスキル」です。ここに書かれている項目が出題範囲そのもので、2026年8月5日時点の表記は「2026年4月15日時点で測定されたスキル」となっています。この記事の29項目一覧も、その内容をそのまま日本語で並べたものです。
Q. AI-900の教材で勉強してもいいですか?
A. 概念の一部(責任あるAI、生成AIの基本)は共通していますが、メイン教材にはおすすめしません。機械学習の理論の章はまるごと不要になり、配点55〜60%のFoundryでの実装はAI-900の教材にほとんど載っていないためです。
Q. 機械学習の理論は本当に出ないのですか?
A. 公式の「評価されるスキル」29項目に、回帰・分類・クラスタリングといった機械学習の理論を指す項目はありません。ただし、出題範囲は改訂されることがあります。受験前に公式スタディガイドで最新版をご確認ください(当サイトも更新があれば反映します)。
Q. Foundryを触れる環境がないのですが、実装の範囲はどう勉強すれば?
A. AI-901は実機操作(ラボ形式)の試験ではなく、選択式です。「どの画面で何をするか」「このコードは何をしているか」が分かれば答えられます。当サイトの解説記事は画面のスクリーンショットとコードの1行ずつの注釈で構成しているので、Azureの契約がなくても読み進められます。
Q. 29項目を全部やる時間がありません。優先順位は?
A. 配点に時間を比例させるのが基本です。ドメイン2(Foundryでの実装)が55〜60%なので、ここに最も時間を使います。ドメイン1は図解で素早く回し、模擬試験で抜けを見つけて戻る、という進め方が効率的です。→ 独学ロードマップ
まとめ
- AI-901の出題範囲は公式の「評価されるスキル」=2ドメイン・29項目。これ以外は問われません
- 配点はドメイン2「Foundryでの実装」が55〜60%。ここが合否を分けます
- 機械学習の理論・Azure Machine Learning・Anomaly Detector・LUIS・Bot Service は、スキル一覧に1項目もありません
- 公式の「学習リソース」欄のリンクは前の世代のものが中心。スキル一覧を軸に、Foundry関連は自分で補うのが安全です
- 当サイトの解説9記事と無料模擬試験は、この29項目に沿って作っています(すべて日本語・無料)
※本記事は、Microsoft公式のAI-901スタディガイド・試験ページの表記(2026年8月5日時点で確認)にもとづき、エンジニアKが作成しています。出題範囲・学習リソースの内容は更新されることがあります。受験前に必ず Microsoft公式のAI-901スタディガイド で最新版をご確認ください。本サイトはMicrosoft Corporationの公式サイトではありません。Microsoft、Azure、Microsoft Foundry等は同社の商標です。




