試験対策の情報はたくさんあるのに、「当日、画面がどうなっていて、時間をどう使うのか」を書いたものは意外と見つかりません。ところがここを知らないまま受けると、操作に戸惑って時間を失ったり、休憩の取り方で損をしたりします。
この記事では、Microsoftが公式に公開している試験当日のルールをまとめます。さらに、本番とまったく同じ画面を無料で試せる公式のデモがあることも紹介します。意外と知られていませんが、これが当日いちばん効きます。
- 解答に使えるのは45分。ただし予約は65分ぶん空けておく必要があります。
- 5分の休憩が、あらかじめ試験時間に組み込まれています。ただし休憩すると前の問題に戻れません。
- AZ-900のような基礎試験では、試験中にMicrosoft Learnを見ることはできません。
- 本番と同じ画面を無料で試せる「試験サンドボックス」が公式にあります(日本語対応)。当日はじめて操作するのは損です。
- Microsoftは出題形式を事前に公表していません。「◯◯形式が何割」という情報は公式のものではありません。
「45分」と「65分」——2つの時間があります
Microsoft公式の「試験期間と試験エクスペリエンス」に、試験の種類ごとの時間が表で示されています。AZ-900は基礎(Fundamentals)試験です。
| 試験の種類 | 試験期間 | 着席時間 |
|---|---|---|
| 基礎試験(AZ-900) | 45分 | 65分 |
| ラボなしのアソシエイト/エキスパート | 100分 | 120分 |
| ラボを含む可能性のあるアソシエイト/エキスパート | 120分 | 140分 |
| Microsoft Office スペシャリスト(MOS) | 50分 | 約60分 |
公式の定義はこうです。
- 試験期間=「試験を完了しなければならない時間」。つまり解答に使える45分
- 着席時間=「試験に割かなければならない時間」。説明の確認、受験者規則同意書の確認と承諾、全問への解答、そして終了後のコメント記入(任意)まで含めた65分
予定を入れるときは65分で計算してください。「45分の試験だから1時間あれば足りる」と考えて次の予定を入れると、ぎりぎりになります。テストセンターへ行く場合は、受付の時間も別途必要です。
休憩には、知らないと損するルールがあります
試験中に休憩を取ること自体は認められています。ただし公式に、はっきりした条件が書かれています。
「休憩時間として使用できる5分が試験時間に組み込まれています。これに対応するため、試験から質問を削除しました。」
「試験時間には5分のみ追加されていますが、休憩中は必要なだけ時間を取ることができ、休憩を複数回取ることもできます。しかし休憩している間も試験の時計は進みます。」
「休憩を開始すると、未回答またはレビューのマークが付いている場合でも、休憩前に表示した質問に戻ることはできません。」
ここから読み取るべきことは3つです。
- 休憩ぶんの5分は、すでに45分の中に入っています。別途もらえる時間ではありません。休憩すればその分だけ解答時間が減ります。
- 休憩を取るなら、それまでの問題をすべて片付けてから。「あとで戻ろう」と思っていた問題があると、その時点で解答権を失います。
- 休憩は必ず試験画面の「休憩を取る」から開始してください。公式は「それ以外の場合、試験は無効となります」と明記しています。
なお、休憩ボタンを押すと「表示した質問の数・未回答の数・レビュー対象としてマークした数」が表示されると公式に説明があります。ここで未回答があると分かったら、休憩をやめて戻るという判断もできます。
基礎試験では、試験中にLearnを見られません
Microsoftの試験には、試験中にMicrosoft Learnを開いて調べられるものがあります。ただし公式にこう書かれています。
「このリソースは、ロールベースの試験でのみ使用でき、基礎試験または Microsoft Office Specialist (MOS) 試験では使用できません。」
AZ-900は基礎試験なので、対象外です。「調べながら解けるらしい」という話を見かけても、それはアソシエイト以上の試験のことです。知識だけで解く前提で準備してください。
本番と同じ画面を、無料で試せます
ここがこの記事でいちばんお伝えしたいことです。Microsoftは「試験サンドボックス」という無料のデモを公開しています。
「『試験サンドボックス』にアクセスして、試験エクスペリエンスをデモできます。ここでは、試験を受ける前に、その外観と雰囲気を体験することができます。試験中に使用するのと同じユーザーインターフェイスで、さまざまな種類の問題(ビルドリスト、ドラッグアンドドロップなど)を操作できます。」
確認できるのは、公式によると次のとおりです。
- 各種問題に回答するために必要な操作(形式ごとに答え方が違います)
- 試験に関する情報がある場所(残り時間、残りの問題数など)
- 見直しのために問題にマーキングを残す方法
- コメントを残す方法
- 試験の指示、問題の種類に関するヘルプ、機密保持契約
しかも日本語で利用できます。公式が挙げている対応言語は、アラビア語/簡体中国語/繁体中国語/英語/フランス語/ドイツ語/インドネシア語/イタリア語/日本語/韓国語/ポルトガル語(ブラジル)/ロシア語/スペイン語の13言語です。
入り方は、Microsoft Learnの Azure Fundamentals 認定資格ページにある「試験サンドボックス → デモを体験する → サンドボックスを起動する」です。
AZ-900は45分しかありません。操作に迷って1問あたり10秒よけいにかかると、それだけで数分が消えます。「答えを考える時間」以外を、当日ゼロにしておくのがこのデモの価値です。前日でいいので一度触っておいてください。
公式の無料プラクティス評価もあります
AZ-900には公式の無料プラクティス評価が用意されています。認定資格ページの「試験に向けた練習 → 知識を評価する → 練習評価を受ける」から進みます。
公式の説明では「試験で発生する可能性のある質問のスタイル、表現、難易度についての概要が提供されます」とあります。ただし、同時にこうも明記されています。
「これらの質問は、試験に表示されるものと同じではありません。また、このドキュメントでは、試験の長さまたはその複雑さについて説明していません(たとえば、追加の質問の種類、複数のケーススタディ、および場合によってはラボが表示される場合があります)。これらの質問は、試験で想定される内容についての分析情報を提供し、追加の準備が必要かどうかを判断するのに役立つ例にすぎません。」
つまり「本番の予想問題」ではありません。プラクティス評価が満点でも合格が保証されるわけではなく、逆に低くても諦める理由にはなりません。雰囲気をつかみ、弱い分野を見つけるための道具と考えてください。
※ 公式は「一部のプラクティス評価に関する質問は、人工知能によって生成されている場合があります。このような質問は、SME(対象分野の専門家)が見直した上でプラクティス評価質問プールに追加しています」とも説明しています。
出題形式について、公式が言っていること
「AZ-900はこういう形式が何割出る」という情報をネットで見かけます。それは公式の情報ではありません。Microsoftははっきりこう書いています。
「試験のセキュリティと認定資格の価値を保護するために、特定の試験形式や質問の種類を試験前に特定することはありません。」
当サイトでも、出題形式の割合は書きません。公表されていないものを断定すると、それは推測か、あるいは流出情報を写したものになるからです。
公式が代わりに用意しているのが、上で紹介した試験サンドボックスです。「何割出るか」を人から聞くより、実際の画面で全部の形式を触るほうが速くて正確です。
当日の解き方:3つの原則
公式の採点ルールから、当日の動き方が決まります。
① 空欄は1つも作らない
公式は「推測による解答に対するペナルティはありません。間違った答えを選択しても、単にその問題またはパートの点数を獲得できないだけです」と明記しています。迷ったら選ぶ。それだけで期待値が上がります。
② 分かる部分だけでも答える
公式は「複数のパートで構成されるほとんどの問題に回答すると、正解したコンポーネントごとに1点が付与されます」と説明しています。1つの設問に複数の判断が含まれる形式では、当たった分だけ点が入ります。「1つ自信がないから設問ごと捨てる」は損です。
③ 見慣れない問題で止まらない
公式は「試験の問題の一部が、スコアに加算されない場合があります」「どの問題が採点されないかは分からないため、すべての問題を採点対象に含まれるものとして解答する必要があります」と説明しています。品質評価のための問題が混ざっている可能性があるということです。印を付けて先に進み、時間が余ったら戻るのが正解です。
採点のしくみをもう少し詳しく知りたい方は 合格ライン700点の意味 にまとめました。
結果はいつ分かる?
公式によれば「ほとんどの試験では、試験が終了してから数分以内に結果が得られます」。あわせてスコアと成績に関するフィードバックが記載されたレポートも受け取れます。スコアは24時間以内にLearnプロファイルで確認できるようになります。
スコアレポートには、評価された各スキル分野のパフォーマンスを示す棒グラフが出ます。ただし公式は「グラフは、あるセクションまたはその試験全体で正解した問題の数を計算するために使用することはできません」と注記しています。弱い分野を知るためのものと考えてください。
よくある質問
Q. 試験時間は何分ですか?
A. 解答に使えるのは45分、確保しておくべきは65分です。差の20分は説明の確認・同意書・終了後のコメント記入に使われます。
Q. 問題数は何問ですか?
A. 公式に公表されていません。ネット上の数字は公式の情報ではありません。
Q. 途中でトイレに行けますか?
A. 行けます。5分ぶんが試験時間に組み込まれていますし、必要なだけ時間を取ることもできます。ただし時計は進み続け、休憩前に表示した問題には戻れません。未解答を残さずに休憩してください。
Q. 試験中に調べものはできますか?
A. できません。試験中のMicrosoft Learnアクセスはロールベース試験のみで、AZ-900のような基礎試験は対象外だと公式に明記されています。
Q. どんな形式の問題が出ますか?
A. Microsoftは「特定の試験形式や質問の種類を試験前に特定することはありません」と明言しています。ただし試験サンドボックスで、本番と同じ画面で各種の形式を無料で操作できます(日本語対応)。そちらで確認してください。
Q. 結果はいつ分かりますか?
A. 公式によれば試験終了から数分以内です。スコアは24時間以内にLearnプロファイルにも反映されます。
まとめ
- 解答に使えるのは45分。予約は65分ぶん空けておく
- 5分の休憩は組み込み済み・時計は止まらない・休憩したら前の問題に戻れない
- 基礎試験なので試験中にMicrosoft Learnは見られない
- 試験サンドボックス(無料・日本語)で本番と同じ画面を事前に触っておく
- プラクティス評価(無料)は予想問題ではなく、雰囲気と弱点をつかむ道具
- 当日は空欄を作らない・分かる部分だけでも答える・見慣れない問題で止まらない
※本記事は、Microsoft公式の「試験期間と試験エクスペリエンス」「試験の準備」「試験スコアとスコアレポート」および Azure Fundamentals 認定資格ページの記載(いずれも2026年8月6日確認)にもとづき、エンジニアKが作成しています。試験の運用は変更されることがあります。最新情報は必ずMicrosoft公式サイトでご確認ください。本サイトはMicrosoft Corporationの公式サイトではありません。Microsoft、Azure、Microsoft Entra ID等は同社の商標です。

