Azureの料金はどう決まる?料金計算ツールとCost Managementの使い分け【AZ-900】

Azureの料金はどう決まる?料金計算ツールとCost Managementの使い分け【AZ-900】|Azure資格の森 AZ-900 Azure Fundamentals
無料AZ-900 出題範囲 3-1|料金が決まるしくみ、料金計算ツール、Cost Management、タグを整理します。

クラウドの料金は「使った分だけ」ですが、何が使用量としてカウントされるかを知らないと、思わぬ請求に驚くことになります。この単元は、そこを整理する回です。

この記事の結論

  • お金の道具は「使う前」と「使った後」で分かれます。料金計算ツール=作る前の見積もりMicrosoft Cost Management=作った後の分析と予算管理
  • 料金はリージョン・リソースの種類・使用量・課金モデルなどで変わります。同じ構成でもリージョンが違えば金額が違うことがあります。
  • タグは安くする道具ではありません。部門やプロジェクト単位で分けて見るためのラベルです。
お金の道具は使う前と使った後で分かれる。リソースを作る前は料金計算ツールで見積もり、作った後はMicrosoft Cost Managementで分析し予算とアラートを設定する。タグをつけて部門ごとに集計する

料金に影響する要因

Azureの費用は、次のような要素で決まります。

要因 内容
リソースの種類 仮想マシンかストレージか、どのシリーズか、どのサイズか
使用量 稼働した時間、保存した容量、実行した回数
リージョン 同じ構成でも、置く場所で単価が違うことがあります
課金モデル 従量課金か、期間を約束する予約か
データ転送 やりとりの向きによって扱いが変わります(次項)

見落としやすいのがデータ転送

Azureの料金でつまずきやすいのがデータ転送です。一般に、Azureへ入ってくる通信よりも、Azureから出ていく通信のほうが費用の対象になりやすいという考え方があります。

※ 具体的にどの通信がいくらかかるかは、サービス・リージョン・条件によって細かく異なります。実際の金額は必ず料金計算ツールと公式の価格ページでご確認ください。

なぜ知っておくとよいか

「データを入れるのはタダなのに、出すときにお金がかかる」という構造は、設計に影響します。たとえば、離れたリージョン間で大量にデータをやりとりする作りにすると、思わぬ費用が積み上がります。AZ-900では「コストに影響する要因を説明する」という項目として問われます。

使う前:料金計算ツール

料金計算ツール(Pricing Calculator)は、これから作る構成の費用を、作る前に見積もるためのツールです。使いたいサービスを選び、リージョンやサイズを指定すると概算が出ます。

あわせて、TCO計算ツールというものもあります。こちらはいまオンプレミスで動かしている環境を、Azureへ移したらどうなるかを比較するためのものです。

ツール 目的
料金計算ツール これから使うAzureの構成の費用を見積もる
TCO計算ツール オンプレミスとAzureの総保有コストを比較する

使った後:Microsoft Cost Management

Microsoft Cost Managementは、実際にかかった費用を見える化し、管理するためのしくみです。

  • コスト分析:何にいくらかかっているかを、期間・サービス・リソースグループなどの切り口で見る
  • 予算とアラート:月額の上限を決めておき、近づいたら通知を受け取る
  • 推奨事項:使われていないリソースなど、費用を減らせる箇所の提案
よくある誤解

予算を設定しても、超えたら自動的に停止するわけではありません。基本は通知です。「予算を設定すれば使いすぎない」と考えていると、請求を見て驚くことになります。

タグ:あとから分けて見るためのラベル

タグは、リソースに名前と値の組を付けておく機能です。「部門=営業」「環境=本番」「プロジェクト=Aシステム」のように付けます。

なぜ必要かというと、階層だけでは分けきれないからです。1つのサブスクリプションの中に複数の部門のリソースが混在していると、階層では集計できません。そこにタグを付けておけば、あとからその単位で費用を集計できます

試験で狙われる点

タグを付けても料金は安くなりません。タグは分類のラベルであって、割引の機能ではありません。ここは引っかけとして出しやすいところです。

なお、「タグを必ず付けること」というルール自体は Azure Policy で強制できます。→ Azure Policy・リソースロック・Purview

【比較】どっちがどっち

組み合わせ 違い
料金計算ツール と Cost Management 作る前の見積もりか、作った後の分析
料金計算ツール と TCO計算ツール Azureの構成を見積もるか、オンプレミスと比較する
タグ と リソースグループ 横断的なラベルか、階層上の入れ物
Cost Management と Azure Advisor 費用の管理か、コストを含む幅広い改善提案

試験ではこう問われる

問われ方 判断のしかた
「作る前に費用を見積もりたい」 料金計算ツール
「使った費用を分析したい」「予算を設定したい」 Microsoft Cost Management
「オンプレミスと比べたい」 TCO計算ツール
「部門ごとに費用を集計したい」 タグ
タグを付けると安くなるか ならない
予算を超えたら自動停止するか しない(基本は通知)
リージョンで料金は変わるか 変わることがある

確認クイズ

読んだ直後に3問だけ。

Q1

まだリソースを作っていない段階で、これから使う構成の費用を見積もりたい。適したツールはどれですか。

1つ選んでください

A. 料金計算ツール(Pricing Calculator)
B. Microsoft Cost Management
C. Azure Advisor
D. Azure Monitor

お金の道具は「使う前か、使った後か」で分かれます。料金計算ツール=作る前の見積もりCost Management=作った後の分析と予算管理。問題文に「事前に」「見積もる」とあれば料金計算ツールです。
Q2

Azureの料金について、次の各文が正しいかどうかを判定してください。

各文について「はい」か「いいえ」を選んでください(文ごとに1点)

1. 同じ種類のリソースでも、デプロイするリージョンによって料金が異なることがある。

はいいいえ

2. タグを付けると、そのリソースの料金が割引される。

はいいいえ

3. Microsoft Cost Management では、予算を設定して超過しそうなときに通知を受け取れる。

はいいいえ

タグは「安くする道具」ではなく「分けて見る道具」です。ここは引っかけとして出しやすいところなので、役割を正確に覚えてください。実際に費用を下げるのは、リソースの見直し・予約・停止といった行動です。
Q3

部門ごとに、どれだけAzureの費用を使っているかをあとから集計できるようにしたい。リソースに設定しておくものはどれですか。

1つ選んでください

A. タグ
B. リソースロック
C. Azure Policy
D. 可用性セット

集計の切り口は階層(サブスクリプション/リソースグループ)だけでは足りないことがあります。1つのサブスクリプションの中に複数部門が混在する場合などです。そこを補うのがタグです。

まとめ

  • 料金はリソースの種類・使用量・リージョン・課金モデル・データ転送で決まる
  • 料金計算ツール=作る前Cost Management=作った後。TCO計算ツールはオンプレミスとの比較
  • 予算は通知のしくみ。自動で止まるわけではない
  • タグは分類のラベル。安くする機能ではない

※本記事は、Microsoft公式のAZ-900学習ガイド(2026年7月20日現在のスキル)および Microsoft Learn の各サービス公式ドキュメントの記載(2026年8月6日確認)にもとづき、エンジニアKが作成しています。引用は公式の日本語表記のままです。仕様は変更されることがあります。最新情報は必ずMicrosoft公式サイトでご確認ください。本サイトはMicrosoft Corporationの公式サイトではありません。Microsoft、Azure、Microsoft Entra ID等は同社の商標です。

この単元を解き終えたら

読んだ直後に手を動かすと定着します。練習問題20問は登録不要・全問オリジナルで、その場で採点と解説が出ます。

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